−恋愛いろは−






「高杉、オメー自慰とか何時してんの?やっぱ便所?それとも布団の中?」
「そんなもん、するわけねぇだろ」
「は?しねえの?」

目を丸くして銀時が高杉を覗き込む。
居心地の悪さを感じて高杉は銀時から視線を逸らした。
そんな高杉を紅い瞳がしつこく追いかける。
鬱陶しそうに高杉は銀八を睨み付けると、無視して井戸の水を汲んだ。
まだ梅雨前だと言うのに夏の様に蒸し暑い。
剣の稽古で掻いた汗を拭おうと、手ぬぐいを濡らす。
暑苦しい陣羽織を脱ぎ、ノースリーブのインナー姿になると、
高杉は濡れた手ぬぐいで顔を拭き、腕の汗を拭い始めた。

「高杉、自慰したことねーの?何でだよ、溜まらねーのか?」
「……」
「気持ちイイのに、しねーの?やれよ、自慰してる高杉がみてーな」
「……」

しつこい銀時の質問攻めに、高杉は一言も応えず只管身体を清めている。
完全に無視された銀時は、面白くなさそうな顔をした。
だが、にやりと唇の端を吊り上げると無防備な高杉にいきなり飛び付いた。

「つっ、何すんだ、離れろ暑苦しい」

背後から羽交い締めにするように抱きついてくる銀時を振り払おうと
高杉は身動ぎをするが、体格がでかく馬鹿力な銀時の事を
振り解くのは無理だった。

「離しやがれ、馬鹿力っ」
「いーから大人しくしてろって。いいコト教えてやっからさ」
「いい事だと?」

怪訝な顔をする高杉の耳元に銀時が唇を寄せる。

「自慰の仕方、教えてやるよ」

そう言うと、銀時は高杉を後ろから抱すくめたまま
ズボンの上から股間をぎゅっと握った。ビクリと高杉の細い肩が跳ねる。

「ば、かっ、どこ触ってやがるっ!」
「騒ぐなよ、人が来るぞ。大丈夫、ちょっと大人の階段上るだけだから。
 すげー気持ちイイんだぜ。大人しくしてろって」

暴れようとする高杉を押さえながら、銀時は高杉のズボンに手を入れた。
腰を撫で、恥骨に触れながら銀時の武骨な手が褌の中を弄る。
まだ僅かしか生えていない柔らかな陰毛に触れながら、指が高杉の竿に触れる。

「ふっ、う……ちょ、待て……っ!」

必死に高杉は抗おうとするが、銀時の手に陰茎を握り込まれて動きを止めた。
銀時の指が竿に絡み付いたままゆっくり上下し始める。
扱くように動く指に、今まで感じたことのない不思議な感覚が込み上げてきた。

「あぅ……んぁ」

自分の唇から信じられない程甘ったるい声が漏れるのに高杉は驚愕した。
気色悪くなって、必死で唇を噛んで声を押し殺す。
そんな努力を嘲笑うように銀時の手が激しく性器を擦り上げ始めた。
先端から透明な蜜が零れて潤滑油代わりとなり、
手がさっきよりもスムーズに動き始めると不思議な感覚が明確な快感に変わる。

「うぁっ あぁっ、いぁ……やめろ、ぎんときっ」
「いいから快感に身を委ねろって。気持ちイイんだろ?」
「だめだっ、やばいっつってんだろ!出そうだっ」
「出せばいいじゃん。自慰なんだからさ」
「いやだっ、はなせ、馬鹿、変態っ、クソ天パッ!」

恥かしさから高杉は声を荒げて口汚く銀時を罵る。
このままじゃ他の連中に気付かれると銀時は慌てて高杉の口を塞いだ。

「うーっ、んぅーっ!」

口を塞いでもなお叫び出そうとする高杉の大人しくさせようと、
銀時はさっきよりも激しく高杉の性器を扱く。
高杉が涙の滲んだ瞳を見開き、背中を逸らしてビクビクと震えた。
高杉が射精しそうになったその時、近くの茂みがガサリと揺れた。

「何をしてるんだ、貴様ら」

茂みから顔を出したのは桂った。
銀時は高杉の性器を握り込んだまま固まる。
さっきまで快感の絶頂に居て、今にも射精しそうだった高杉も
唖然とした顔で固まっていた。

「銀時、高杉。貴様ら、こんな所でにゃんにゃんするな」
「ニャンニャンとか古っ。してねーよ、これは、そのアレだ、アレ」
「あれ?何だと言うのだ?どう見てもにゃんにゃんだろう」
「ヅラ、アホなこと言ってないでこの馬鹿をどっかにやれ!」
「馬鹿って言うな、失礼だな。さっきまで俺の手管にメロメロだったくせに」
「なっ、そんなわけねーだろ、離せ」
「嫌だね。離しません〜」

身体を密着させたまま口喧嘩をする二人に、桂が呆れた顔をする。

「銀時、高杉を離してやれ。あんまり虐めてやるな。意外と繊細なんだぞ」
「虐めてねぇよ。俺は親切に高杉が大人の仲間入りできるよう教えてやってただけだ」
「大人の仲間入り?ほう、何を教えてたというのだ?」
「女経験のねえ高杉君が女を前にした時がっついてフラれなくていいよう、
 適度な性欲の処理の仕方を教えてやってんの。これは親切心であって虐めじゃねえ!」

いや、どう考えても余計なお世話の嫌がらせだろうが。
高杉は内心密かに突っ込む。
ともかく、桂が来たからこれで解放されると安心して居た。
だが、ウルトラ馬鹿の桂がそうさせてはくれなかった。

「なんだ、そうだったのか。すまん、銀時」

桂はあっさりと銀時の言い分を信じて納得してしまった。
ふざけるなと怒鳴りたいという気分さえ萎えて、高杉はがっくりと肩を落とす。

「そう言うことなら、俺も一緒に恋愛のいろはを教えてやろう」

大真面目な顔でそう言いだした桂に、高杉は「はあ?」と心底嫌そうな顔をする。

「銀時も桂も余計な御世話なんだよ」
「意地を張るな、高杉。貴様、童貞なのだろう?意外と純情で奥手だからな」
「るせー、黙ってろ。そんなモン、焦らなくてもすぐに捨ててやらぁ」
「いいや、お前は少し女とのにゃんにゃんについて学ぶ必要がある」
「そうだぜ、高杉。じゃねぇとお前、いつまで経っても初心なチェリーのままだぞ」
「そうだぞ。それでもいいのか?高杉。
 隊の中でも童貞の男などもはやお前くらいだぞ。リーダーとして恥かしくないか?」

桂と銀時に責め立てられて、高杉はウッと言葉を詰まらせる。
初心だ初心だと桂と銀時は口を揃えて言うけれど、
爛れている銀時はともかく、まじめな桂だってまだの筈だ。

「ヅラ、人のこと言ってねぇでお前も少しは経験してこいよ」
「何言ってんだよ、高杉。ヅラの奴こう見えてスケベだぜ。
 この間、人妻に手出したとか言ってたぞ。熟女好きだからな、コイツ」
「え……、マジかよ」
「本当だぞ。人妻はいい。手管も上等で色気もあるからな」

どうやら経験が無いのは本当に自分だけらしいと高杉は落ち込んだ。
若干項垂れて大人しくなった高杉に銀時と桂が迫る。

「ほら、俺達が親切に色々教えてやるってんだから素直に従え」
「そうだぞ、高杉。友の親切は受けるべきだ」

銀時と桂に迫られて、高杉はしょうがなく首を縦に振った。
「しょうがねぇから、教わってやるよ」と上から目線で高慢に言った高杉に、
銀時と桂は顔を見合わせて密かににやりと笑んだ。



銀時と桂は高杉を連れて、
自分達のベースから離れた場所にある無人の小屋にやって来た。

「いいか、高杉。女子は前戯が好きな生き物だ。
 間違ってもいきなり押し倒すな。優しく、扱うのだぞ」

布団の上に座らされて、先生口調の桂に教えを受ける。
微妙に屈辱的な状況に高杉は不機嫌に眉を顰める。

「そう怖い顔をするな、高杉。俺達はお前に色々教えてやろうというだけだ」

桂はくすりと笑うと、高杉の着物に手を掛けた。
不安そうに見上げる高杉の頬に軽くキスをすると、
「女をその気にさせる前戯の仕方を教えてやろう」と桂が言う。
銀時よりは小さいが、自分のよりもゴツゴツして大きい手が胸に伸びてくる。
首を竦ませて僅かに肩を震わす高杉を、銀時も桂も愛おしげに見詰めた。

「ンッ……、ふっ」

桂の手が高杉の胸を揉みほぐすように撫で廻す。
手のひらに乳首を転がされると、甘い感覚が沸き起こって腰が疼いた。
くすぐったさに零れそうになる声を噛み殺して、高杉は息を詰める。

「ヅラばっかりズリィよ。俺にもさせろ」

そう言うと銀時は桂を退けて左側の胸に触れ始めた。
桂とは違い、責めるように銀時が高杉の乳首を摘まみ上げる。

「ひぅっ!」

電撃に似た強い快感が走り、高杉は思わず悲鳴を上げる。
面白がるように銀時は高杉の乳首を抓るように弄った。

「うぁっ、ふ……ぁひぃ、ぎ、痛てぇ、やめろっ」
「何が痛いだ。イイの間違いだろーが、
 乳首も股間もガンガンに勃ってきてんじゃねーか」
「っ!う、るせぇ。ヅラも銀時もやめろっ!
だいたい、俺が女役なんざしてたら意味ねえだろうが!」
「意味はある、多いに在る。身体で俺のテクニックを覚えて盗めよ」
「銀時の言う通りだぞ。話を聞いているだけでは上達などせぬ」
「そう言う事。文句言ってねえで、もっと感じろよ」

銀時が唇で高杉の乳首を挟んだ。
強く吸われたり、舌先で敏感な乳首を転がされたりして、
高杉は大きく仰け反った。自分の手で口を塞いで声を押さえ、
言われた通り、銀時の舌の動きを体で覚えようとするが、
快感で思考回路も記憶回路も麻痺してしまって、よがる事しかできなかった。
銀時の舌が下腹部に移動していく。
ズボンを脱がされて腰帯を解かれ、一糸纏わぬ姿にされると、
羞恥心で高杉は頬を真っ赤に染めて銀時と桂を涙目で睨み上げる。

本人は威嚇しているつもりなのだろうが、ただ可愛いだけだ。
銀時と桂は鼻血を出しそうになって慌てて鼻と口許を手で覆った。

「も、ヤダ。ここまででいい」

恥かしさを堪えて、高杉は精一杯強がった顔を銀時と桂に向ける。
可愛いと思っているのを必死で隠して、銀時は冷静な表情を高杉に向けた。

「何言ってんだよ、前戯で終わったら本番どうすんだよ。
 いざ、女に突っ込むって時に知識ゼロでモタついたりしたら、
 女が途中で冷めちまって最後までやれねーぞ。そしたらテメーは一生童貞だ」
「う…っ」
「そうだぞ、高杉。胸に触るくらい赤子でもできる。重要なのはここからだ」
「……わ、かったよ。続けやがれ」

少しシュンとして大人しくなった高杉の下着を銀時が容赦なく剥ぎ取る。
既に先走りで濡れた高杉の性器をじっと銀時が見詰めた。

「ジッと見んな、変態っ」
「あー恥かしかった。だよねぇ。高杉くんてさ、粗チンだもんね」
「なっ、てめぇぶっ殺すぞ」
「だってさ、俺のなんてこんなだよ」

銀時はそう言うと徐に着物を脱いでパンツから自分の雄を取り出す。
確かに、銀時のそれは高杉のモノよりずっと大きくて男らしかった。
ちょっと凹んでしまった高杉の頭を、桂が優しく撫でる。

「気にするな、高杉。大きさよりもテクニックだ」
「桂……。ああ、お前もあんましデカくねぇもんな」
「ぐっ……。お前のよりマシだ、高杉」
「ふん」
「ともかく、挿入する前には慣らすことが必要だ。
 いくらお前の性器が粗末だからといって、いきなり突っ込んだら痛いからな」

そう言うと桂は高杉の先走りを指に絡めて、高杉の菊座を揉むように弄る。
ぞわりと粟立つような感覚に高杉はびくりと震えた。

「ちょ、待てよ!桂、てめぇどこ触って……」
「どこって、お前の肛門だろうが」
「なんで、そんなとこ触ってんだ!」
「指導だ。にゃんにゃんの仕方を教えてほしいのだろう?」
「そうだぜ、高杉。慣らし方もしっかり教えてやっからよ」

銀時はそう言うと高杉の尻たぶを掴んで左右に割開いた。
見られたとこのない場所を晒されて恥かしくなり、高杉は慌てて足を閉じようとする。
だが、太腿を押さえ付ける銀時の力は強くて無理だった。
暴れ出そうとする高杉に、桂が指を一本埋める。

「ふぐっ!い……っぁ」

圧迫感と痛みに高杉が眉根を寄せた。

「すまん、痛かったか?高杉」
「ば、か、気持ちわりぃ、抜けっ」
「いや、これから良くなるから我慢しろ。いいか、
 まずは指で丹念に入り口を解すんだ。女の場合は尻穴じゃなくて前の方だぞ。
 アナルセックスより、まずは普通のセックスをした方がいい。
 アナルは上級者向けだからな。指を動かして、しっかり中を拡張するんだ」
「ああっ、……やめっ!」

桂の指が壁を引っ掻くと、痛みだけでなく妙な感覚が込み上げる。
グニグニと丹念に中を解すように指を動かす桂に、高杉は腰を浮かせた。

「も、いやだっ。なんか、妙な感じがする……っ」
「ほう、妙とは?」
「なんか、わかんねっ、でも、っぁっ」
「気持ちいいんだろ、高杉?オマエ、チンコ固くなってんぞ」

銀時が高杉の性器を指で弾く。ビクッと背中を撓らせて高杉は喘ぎ声を出した。
高杉が自分達から逃れられないように銀時は高杉の性器を扱く。
前と後ろに同時に触れられて、高杉は身を捩った。

「あふぁっ、 やめっ、おかしくなるっ」
「高杉、よがってねぇでちゃんと桂の指を感じろよ。覚えられないぞ」
「そうだぞ、高杉。少し解れてきたら、指の数を増やすんだ。
 そして、こうやって抜いたり差したりを繰り返して中を解せ」
「ひぁっ、ぁっ……ンンンッ」

桂の指の動きが滑らかになり始めた。卑猥な水音が部屋に響く。
その音が恥かしくて、高杉は耳まで真っ赤に染めた。
桂の指が、高杉のなかにあるシコリを掠めた。
強い快感が脳天を貫き、高杉は足をびくんと痙攣させる。

「アァァッ、か、つら、やめっ、そこ、やばいっ」
「どうやら、前立腺に当たった様だな。女には前立腺は無いが、
 こんな風にちゃんと女にも泣き所のような場所がある、其処を責めろ」
「ひあぁっ、わ、かったから!やめろっ!」
「いや、身体で覚えてくべきだ。ほら、気持ちイイだろ、高杉」
「イアアァッ!む、りっ、イクッ あぁっ」

高杉の性器が震えて、勢いよく白濁液を吹き上げる。
高杉はぐったりと仰向けのまま腕を投げ出して布団に転がった。

「オイオイ、後ろだけでイクとか高杉、ネコの才能あるんじゃねぇ?」
「本当だな。高杉、気分はどうだ?」
「う、るせー。サイアクに決まってんだろ」

げんなりした顔を高杉は桂と銀時に向ける。
だが、これで漸く解放される。高杉がそうホッとしたのも束の間、
銀時が高杉の膝の裏を掴んで、腰を寄せてきた。

「え、ちょ、ぎんとき?てめぇ、何してやがる?」
「何してるって、突っ込むんだよ。入れ方もしっかり教わっとけよ」
「なっ、え、ちょっと待て、いいっ!」
「いーからいーから、遠慮すんなって、よっと」
「ぎぁぁぁっ、く、るしっ……あ゛っ!」

メリメリと銀時の先端が狭い高杉のナカを押し広げて進んでいく。
溜まらず悲鳴を上げる高杉に桂が優しく口付けた。
叫び声は全て吐息と共に桂に奪われていく。
銀時はぺろりと舌舐めずりをすると、全てを高杉に埋め込んだ。

「動くぞ、高杉ぃ」
「やめ、アァッ!ひあっ、あうぁ はっ」

銀時が高杉の腰を掴み、激しく自分の腰をぶつけた。
内壁を固い先端に削るように擦られ、オクを突き上げられて
目の前がチカチカするほどの快感が全身を駈け廻った。

「おら、高杉!喘いでねェでしっかり俺の腰遣いを学べよ」
「いあぁっ、む、りだっ!アァッ ぎん、ときぃ ァッ!」
「銀時、貴様ずるいではないか!」
「怒んなよ、ヅラ。出したらちゃんと代わってやるから。お前は口使えよ」
「まったく、先に俺が入れるつもりだったのに。しょうがない」

銀時に揺さぶられて喘ぐ高杉の顔に桂が自分のモノを近付けて咥えさせた。

「んむぅっ、 ふぅ、ふらぁ ふぇめぇっ!」
「高杉、お前も女が出来たら咥えてもらうといい、気持ちいいぞ。
 ほら、ちゃんと舐めろ。何時まで経っても上達せんぞ。舌先を使うんだ」
「ううぅ、ふっ」

なんで女の抱き方を教えて貰いに来たのに男の汚ねぇもんのしゃぶり方を
学ばなくちゃいけないんだ。
文句を言いたかったが、桂のモノを口いっぱいに頬張らされていて
何も言えなかった。こうなれば自棄だと、泣き出したいのを堪えて高杉は
必死に桂のモノを舌を使って嘗めた。

「おおっ、上手いではないか。ぁっ いいぞ、高杉」
「おい高杉、下の口の方もしっかり締めろよ」

銀時も桂も好き勝手、高杉の身体を蹂躙する。
嫌な筈なのに、快楽ですっかり頭が馬鹿になってしまったのか
高杉は銀時の雄に貫かれて生じる甘い蜜のような快感に身を委ね、
必死に桂のモノをしゃぶった。

「くっ、あっ。いいぜ、高杉。出そうだ」

銀時のオスが高杉の中で痙攣し、直後熱い液体が胎内にぶちまけられた。
高杉も背中を弓なりに反らして、自分の精液を腹にぶちまける。

「すげぇ良かったぜ。ヅラ、あいたぞ」
「遅いぞ銀時。貴様、遅漏だな」
「るせー、早漏よりいいだろーが」
「ふん」

桂は高杉の口から自分のモノを引き抜くと、
今度は高杉を四つん這いにして尻を掴んだ。

「高杉、銀時が正常位を教えたから今度は俺はバックの体位でやるぞ」
「お、い。ヅラ、も、むり。身体がもたねぇ」
「何を言っている、高杉。戦の時を思い出せ。
 お前は銀時に劣らぬ体力だろう。その鬼の様な体力を今発揮せんでどうする」

勝手なことを言って、桂は高杉の中に自身を一気に挿入した。
銀時ほどの大きさは無い物の、まだ慣れない質量に高杉は身体を強張らせる。
桂は高杉の髪を退けて細い項を晒させると、ちゅっと優しく口付けた。

「銀時はガンガン責める抱き方だが、俺は優しく抱いてやろう。
 せっかくだから色んな技術を身に付けた方が女は悦ぶぞ、高杉」
「んぁっ、 あぁ はっ」
「どうだ?銀時とは全然違う動きであろう?
 バックは挿入の角度が異なるからな、より深く貫けるぞ」
「アァッ な、こといわれても、わかん……ねっ んぁっ」

桂は高杉の身体を背後から抱締めながら、ゆるゆると腰を揺らす。
桂の長い髪が背中を滑り、くすぐったさに高杉は身を捩った。
ぎりぎりまで外に出て、また奥深くまで楔を打ち込まれる。
じれったさと追い詰めるように鋭い快楽の波に翻弄され、高い喘ぎ声が
ひっきりなしに零れた。

「そろそろ出そうだ。だすぞ、高杉」
「あぁぁっ、あ、かつ、らっ」
「くっ 高杉」

コプリと桂の子種が中に注ぎ込まれる。
銀時と桂、立て続けに抱かれた高杉はすっかり疲労してぐったりと倒れ込んだ。

「おーい、生きてっか?高杉くーん」
「すまん、高杉。すこし無茶をさせたな。大丈夫か?」
「……」

じっと顔を覗き込んでくる二人は、血色よく満足げな顔をしていた。
たばかられた。そんな気がしたが、もう起こる元気など高杉には残ってない。
こんなことなら、童貞の方がマシかもしれなかった。
後悔してみたが、もう何もかもが後の祭りだった。

もう二度と、こいつらに恋愛関係の相談も手ほどきも受けるものか。
そう心に誓い、高杉は瞳を閉じた。








--あとがき----------

5月25日様、リクエストありがとうございます。
総督時代の高杉は純で、今とは違う魅力がありますよね。
今の、エロ杉にはない純朴さがたまりませんよね(笑)
上手く高杉の可愛さが出ているといいのですが……(汗)
少しでも愉しんで頂けたら嬉しいです。